『棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ』

竹橋・国立近代美術館にて開催中の
『棟方志功展　メイキング・オブ・ムナカタ』を鑑賞しました。




昭和生まれの青森県民にとって、芸術家といえば「棟方志功」だびょん（だと思う）。
ノスタルジーもあっての鑑賞です。
小学3年から卒業するまで、冬の図工はずーっと木版画だった記憶が（遠い目）
《善知鳥版画巻（巻一・巻三）》1938年
善知鳥（うとう）といえば善知鳥神社だべさ。
善知鳥をはじめ、志功の描く動物は架空も実在もユーモラスでめんこい。

第1章のはじめは絵葉書サイズや巻物も多いですが、
最後のほうになると大作多し！
板画120枚、幅10mの《東北経鬼門譜》1837年東北を襲った飢饉への鎮魂と祈りを込めた作品で、
白と黒の世界が迫ってきます（涙）
《門舞男女神人図》1941年
古事記に登場する十六の神人を描いた作品。天井までびっしり！

高さ3メートルで上手く画像に収まらなかった
《幾利壽當頌耶蘇十二使徒屏風（きりすとしょうやそじゅうにしとびょうぶ）》 1953年　
は、キリストの十二使徒が仏教のお坊さんに見えてしまう。
宗教にかかわらず、欲をすて信仰の道を突き進む人々は似るのか？
五島美術館所蔵のこの作品は約60年ぶりの展示ですので、お見逃しなく。
もちろんあまりにも有名な
《二菩薩釈迦十大弟子（にぼさつしゃかじゅうだいでし）》1939年（1948年改刻）
真っ黒になった版木も展示されていて、感激です！

《基督の柵（茶掛十二ヶ月板画柵・十二月）》1956年
作品の魅力を存分に引き出した下地のデザインは柳宗悦。
二人の信頼関係が一目でわかりますね。
本展覧会でのお気に入りの一つ♡

《華厳松（けごんまつ）》1944年　躅飛山光徳寺

第二次世界大戦中、疎開先の富山県南砺市・光徳寺に描いた襖絵が特別公開されています。
墨の荒々しさに淡い朱が柔らかさを添えています。
これは名作ですね。

そして、光徳寺でも一般非公開の裏面も鑑賞できるのです。
なんとありがたい。
《稲電・牡丹・芍薬図（いなでん・ぼたん・しゃくやくず）》1944年　躅飛山光徳寺びっくりのモダンさ！
表の荒々しさから想像もつかなかったので、思わず笑ってしまうほど。

棟方志功作品は、仏教や神話など日本の古典や伝統的なテーマが多いのですが、
表現はどこまでもモダンアートなのだと、今回強く感じました。
こちらもお気にいり♡
これを観られるのも、たぶん一生に一度でしょう。
躅飛山光徳寺さま、ありがとうございました。

書籍の装丁や挿絵、包装紙のデザインなども面白がって引き受ける棟方の作品が次々と。
≪花矢の柵≫1961年252.0×711.0㎝の大作は青森県庁の壁面を飾っていました。
遠足で見た記憶が（遠い目）
改めて観ると、グラフィカルで面白い作品ですね。

彫刻刀をはじめ、眼鏡やカメラなどの愛用品も展示されています。

『棟方志功展　メイキング・オブ・ムナカタ』は12月3日（日）まで。
みると元気になります。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

みなさま、「読んでますよ」の証に

上だけでもポチっとしていただけると大喜びです。
いつもクリックしてくださるみなさま、ありがとうございます。

　

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

instagram
フォローいただくとうれしいです。

mucco_kechideluxe

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

☆当ブログはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています☆