リエちゃん本『大映映画　おしゃれ手帖』に影響されて①　「しとやかな獣」 : ケチケチ贅沢日記

2023年 02月 10日

リエちゃん本『大映映画　おしゃれ手帖』に影響されて①　「しとやかな獣」

永川梨惠（リエちゃん）の初著作
『大映映画　おしゃれ手帖』に影響されて、
Amazon Prime　で視聴できる作品を鑑賞しています。

まずは
若尾文子主演「しとやかな獣」
リエちゃん本にあった「お囃子で踊り狂う姉弟」「気になる小道具」が
無性に気になる( *´艸｀)
リエちゃん本『大映映画　おしゃれ手帖』に影響されて①　「しとやかな獣」_c0134902_08575456.jpg

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いやー、凄い映画でした！！！

今風にコピーをつけるなら

「所詮この世は色と金　愛欲と強欲うずまく問題作」

戦争を引きずっている時代ゆえ、
「こんな人たちがいても不思議ではないかも・・・」な人物設定と、
じっとりねっとりとしたストーリー。

カメラワークや音楽もかなり実験的で、いろんな意味でショッキングでした。

日本映画全盛期だからこそできた映画かも。

あまりに衝撃的で、観た人としか語れない。
（リエちゃんとメッセンジャーで語った）

若尾文子よりも、最後の山岡久乃の表情がタイトルを表すかと・・・

もし私が公開当時10代20代でこの映画を見たら、
全編を通して醸し出される不穏な雰囲気にあたって、
しばらくうなされていたかもしれません。
映画オタク同士を除いては、

うきうきデートでみたらダメなタイプの映画ですね。
好き嫌いが分かれるかも。

☆muccoの感想（ネタバレ？）☆
◆お囃子（能楽？）を多用した斬新な音楽に期待が高まる

◆前田家の父がとっても気持ち悪い。自分の子供に犯罪させて、お金せびって、デンマーク産キャビア食べて。でも、ある意味、戦争＆貧乏の被害者的な描き方でもあるなぁと。
◆そんな（気持ち悪い）夫にかしずいているように見える妻（山岡久乃）が、いろんな意味で一番怖い。
◆お囃子ミュージックで踊りまくる姉妹。ベランダの外の真っ赤な夕焼け。
◆カメラワークが独特で、覗き見しているみたいな感覚になる。小窓も多いし。
◆ワンピースの背中のファスナーを父親にあげさせる娘と、あげる父。えっΣ(ﾟДﾟ)
◆ニセ外人歌手、みるからに贋作なルノワール、ミヤコ蝶々演じる銀座のマダム、つっこみどころ満載！
◆白い壁に挟まれた狭ーい長ーい階段で、それぞれに心の内側を吐露するシーンはとてもシュールで美しい。
◆悪女扱いされている幸枝（若尾文子）が一番まともに思える。
◆まったりしているように見えて、スピード感もある不思議な進み方です。

役者・セリフ・映像・音楽・時代

それぞれの魅力がギュッと詰まっていて
「これぞ映画！」と感じさせる
私にとってはセンセーショナルな作品でした。
この映画に出会えて良かった！
機会をくれたリエちゃんに感謝します。

映画「しとやかな獣」はAmazon Primeにて視聴可能です。
シネマコレクション by KADOKAWA では14日間無料体験もあり。

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