藤原美智子『美の宿るところ』 そしてライフプラン

『InRed2月号』では、お金を貯める＝支出をどうコントロールするか、お金をどう使うか、という考え方について掲載していただいた。
そして、ヘア・メイクアップアーティストの藤原美智子さんが、著書『美の宿るところ』13章にて、ちきりんさん『未来の働き方を考えよう』と一緒に『ケチケチ贅沢主義』を取り上げてくださった。周りに惑わされずそれぞれの生き方・好みに合った納得のできるお金の使い方をしよう、という部分に共感してのことだそうだ。

以前オンラインマガジンOPENERSでご紹介いただいただけでもうれしいのに。
感無量とはこのことでしょうか。
藤原さん、ありがとうございます。

13章では、藤原さんがこんな生活を送りたいと願い、その実現のために生活を朝型に変え、消費を見直してお金を意識的に使うことで、自宅近くに畑を借りて野菜を作り、栄養学を学び、海辺の家を手に入れ、週末はその家でゆったりとした時間を送っていることも述べている。
今とこれからの人生の夢の実現のために、お金を意識的に使うようになったことで、自分にとって何が大切なのかが見えてきた。そして生活がよりシンプルで豊かなものになったとも。
「ライフプラン」という概念を藤原さんがご存知だったかは定かでないが、これこそまさにライフプラン実現のための行動だ。ライフプランを思い描くのはある程度できることだが、藤原さんがさすがなのはその行動力だ。
やはり長きに渡り第一線で活躍している人は違う。人に上下はないが、一流の人は何をやっても一流なのだ、と思った。

「どんな女性を美しいと思いますか？」という質問を取材で受けることが多い。

で始まるこの本は、著者の思う「美の宿るところ」を20代～30代前半の若い世代に向けて発信している参考書だ。そこには仕事や普段の生活での成功と失敗、接してきた人・モノ・ことについて誠実に書かれてある。私たちは有名になってからの著者しか知らないが、子供時代・下積み時代の体験、独立し名声を得てからの苦悩、そして「五十歳の結婚」に驚かれたことに驚いた、と正直に述べているのが興味深い。

私にはこれから社会に出る二人の姪がいる。彼女たちがさまざまな壁にぶつかったとき、そっと差し出してあげたい。そんな本だ。