アバーガヴェニー3 夕暮れの城跡でオペレッタ鑑賞

アバーガヴェニーには11世紀初めに建てられ15世紀の戦いに敗れて崩壊した城跡があります。
滞在中、その城跡で夕刻からのオペレッタ観賞会があり、上着と椅子、ピクニックを持って出かけました。ハイストリートの裏手にある城跡までMさん宅から徒歩10分。


みるからに歴史の重みを感じさせる城跡。

でもAbergavennyは、
「夏草や　兵どもが　夢の跡」
ではありませんでした。

奥に見えるのは再建された城の一部で、アバーガヴェニー博物館。

ピクニックしながら7時の開演を待ちます。
前に座っているシニア4人組はテーブルを持ち込み、ワインはワインクーラーの中に、前菜、メインディッシュときて、最後にデザート。フルーツソース掛けのカスタード山盛りとかなり本格的でした。みんなの体が大きい理由がわかった。

オペレッタの演目はギルバート＆サリバンの喜劇「ペンザンスの海賊」
Mさんご夫妻に時々解説してもらいながら鑑賞します。言葉がたいしてわからなくても、笑う箇所は演じる人の声の抑揚や動きでわかるものなのね。


演じるカンパニーは屋外劇場をメインにUKやヨーロッパを周って活動している　イリュリア　Illyria、みな歌に味があり、聞いているこちらも気持ちよくなるくらいクリアで通る声です。
客席の反応に合わせちょうどよいタイミングで響く伴奏も、録音ではなく生演奏。舞台の演出でしょうか、海賊のお頭が舞台の幕をめくり、衣裳を着てキーボードを演奏している音楽担当者を紹介してくれました。
さすが演劇の国！
とてもレベルが高いのは素人目にもわかります。
オペラ＆クラシック通のCさん（Mさんダーリン・英国人）も、いいカンパニーだと褒めてました。

20時半ごろ。
日没と共に風が出て、寒いっ！皆で上着を羽織ります。

撮影し忘れましたが、会場係のおじいちゃまたちはタキシード姿でした。そのカッコいいこと！


ピンボケだけれどお気に入りの一枚。

21時前に終演、観客がみなニコニコ顔で城跡を去ります。
日も長く風の心地よい夏の夜、蚊さえいなければこんなに楽しいものなのね、と虫刺されアレルギーの私は蚊の多い地域での夏を恨めしく思いました。