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2013年 07月 07日
5月の中旬、献本なるものを初めていただいた。 ケチケチブログ読者さんが編集に携わったそうで、なんとティム・ガンの新刊『ティム・ガンのワードローブレッスン ~“最高の私"を引き出す服を選ぶために』である。しかも「muccoさん、お好きそうなので」と原書゛TIM GUNN'S FASHION BIBLE”も一緒に頂戴した。読みたかったので素直にうれしい。ありがとうございました。 パラパラとめくってみると この写真に、レイアウト。事典みたいで面白~い。 かつて雑誌メンズクラブの別冊に、アイテムごとの歴史や逸品を紹介する小事典のようなメンズクラブブックスという単行本シリーズがあったが、それらを思い出させるような自由なレイアウトにワクワクする。 以前紹介した『チープシック』を楽しいと感じた人なら、きっと気に入るだろう。 献本でなくても、自分で買って勝手に紹介していたはず。 なるほどと感心せずにはいられないファッションの歴史と、思わずくすっと笑ってしまうユーモア溢れる文章と写真。例えば、まるで足袋のようなエジプトのソックスサンダルや、フレッド・アステアとスラッシュ(元・Guns N' Roses)の共通アイテムなど。 ちなみに上のページはジーンズについて。デニム素材のドレスはアメリカンルックの祖にしてティム先生のお気に入り、クレア・マッカーデルが最初に作ったのか~。 まず最初に強調しなければいけないこと。この本はコーディネート本ではない。(あれっ?なんかの本でもこんなことを書いたような・・・) イントロダクションに 最高のワードローブを作るために、歴史を知ろう! とあるように、誰もがもっているであろうTシャツやジーンズ、ドレス(ワンピース)にスーツなどベーシックアイテムの誕生と移り変わり=歴史を知ることで、アイテムと関連するファッションへの理解が深まる。そうするとワードローブを選んで着こなす上で、奇をてらうことなく無難にまとまることなく、つまりは副題にある”最高の自分”を引き出す服を選ぶことができる、とティム先生はおっしゃっているように思えた。 366ページで読みごたえあり。編集者さんの許可もいただいたことですし、中見いってみよう! ちなみにティム先生の幼少時代のジーンズは、想像を絶するほど重くて硬かったのだそう。 ティム先生の言葉、 デニムの歴史は、他のどのジャンルの服よりも面白いかもしれません。私は常々、ファッション(服)とは、社会、文化、歴史、経済、政治といった事柄が織りなす中から生まれものだと言い続けています。 ホルストンのシャツドレスやDVFのラップドレスはヘレネ型ドレスの進化したものらしい。DVFラップドレスを選ぶときのコツがちゃんと書いてある。ティルダ・スウィントンのドレスはとってもシックで彼女だから着こなせたもの。 YSLのモンドリアンドレスなどアーティストとデザイナーのコラボレーションドレスもエジプトタイプだそう。 一般にテーラードルックは洗練されたセクシャルなイメージを、ドレープルックはくつろいだセンシュアルなイメージを演出すると言われています。 どっちだろう?どっちも好きだけど。 ティム先生は、 判断はきっと簡単ではないと思います。いつも言っているように、誰もが簡単にファッションを選べるなら、誰もがいつでもファッショナブルに見えるはずですが、実際にはそうはいかない。それでもこれだけは忘れないでください。~中略~誇りと威厳をもってファッションを楽しんでください。 画像とは関係なく、「ネクタイとスカーフ」での印象的だった一言。 「最高級の服の着心地は胸にしまい、自分のクローゼットにしまうのはやめました。」 あぁ、ティム先生ですらそうなのか・・・ 最後はワードローブを選ぶ際のショッピングでのコツやクローゼットを見直すワークシート付き。 そしてティム先生は再度こう述べている。 だれもが簡単にファッションを選べるのなら、だれもがいつでもファッショナブルに見えるはずですが、実際はそうはいかない-このことをけっして忘れないでください。ファッション史を見ればわかるように、ファッションは簡単ではなかったし、これからも簡単ではないでしょう。それでもファッションは、私たちを惹きつけてやまない、喜びに満ちたものなのです。
by mucco
| 2013-07-07 20:00
| 本
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