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2011年 09月 21日
敬老の日は、目黒にあるお寺へ行き、2カ月ぶりに義父のお墓参りをしてきた。 便利で行きやすいところにお墓を用意しておいてくれてありがとう、パパ(←義父のこと)。 そしてそろそろ義母の誕生日。 とはいってもレビ―小体型認知症のため、本人は自分の誕生日も年もわからない。 一日の大半を車椅子で過ごし、ほとんど気難しそうな顔(レビー小体型の特徴の一つ)で、弱々しいけれどはっきりした山の手言葉でたまに言葉を発し、思い出したように微笑む義母。 その時の笑顔だけはかつてと変わらず上品で優しくて、それが今の私たちの支えだ。 思えば6年前、義母の誕生日を祝ったときも「???」と思うことがいくつもあったが、お嬢さん育ちのおっとりとした所謂「天然ちゃん」だったので、夫と一緒にまたいつものことかと思っていた。 あれが義両親と私たち夫婦みんなで揃って祝う最後の誕生日になろうとは・・・ それから2カ月もしないうちにあんな大変なことになろうとは・・・ 義父の躁状態と義母の幻視とで介護が始まった時、私はまだ36歳だった。 当然、友人知人に認知症介護の経験者もいなくて、義母が圧迫骨折で入院するまでの最初の1年強、大変だったことを挙げればキリがないほど大変だった。 被害妄想による連日の長電話の相手、失くした貴重品探しや再発行の手続き等から始まり、私の体はぎっくり腰と十二指腸潰瘍という形ですぐに悲鳴を上げた。 そんななかで仕事も続け、あれでよく自分は生きていたな、と今になって思うほどだ。 ここ数年で50代前後の知り合いたちが親御さんの介護をするようになり、お互いの介護の泣き笑いを語り、励まし合うこともグンと増えた。 その中でよく言われるのは、認知症初期のころに周りから言われて一番傷ついた言葉。 みな同じだ。 「子供だと思って頑張って。」 「ほら、認知症って子供に返るってよく言うじゃない。」 知恵もプライドもある親だからこそ苦労しているのに・・・ 機能的に子供より劣っていったとしても、そこにいるのは戦後の日本を支え、かつて自分を全力で守ってくれた親なのに・・・ 介護している本人が「一人産んだと思ってがんばるわっ!」と自分を奮い立たせるのなら話はわかる。 しかし当事者ではない人が言うべき言葉ではないと思う。 言った人には全く悪気がなく、むしろこちらを気遣い励ますつもりなのはわかるし、ありがたい。 ありがたいけれどそれを素直に受け止められるほど、認知症介護は楽なものではないのだ。 特にその初期は本人も家族も戸惑うばかり。 本人が頑なに拒否し、病院に連れていくことさえままならない時もあるのだから。 いつまでこんな状態が続くのか・・・精いっぱい頑張ることも、もちろん手を抜くこともためらわれる心の葛藤。 完全在宅介護であれば働き手が一人減り、病院や施設に入れば費用がかかる経済的不安。 (二人共キャッシュカードのしまい場所や暗証番号を忘れているため、しばらくの間は二人分の入院費を立て替えることになった。大卒初任給2人分です。) 時間のやりくり、体力の限界、精神的な負担etc. それらで身動きが取れないうえに、悪気のない、でも的外れな言葉が襲いかかってきたとしたら。 「あぁ、せっかく気遣ってくれているのに、こんなふうにしか受け取ることのできない私って・・・」 「子育て経験がないから、こんなにつらく感じるのだろうか?」 「自分の親じゃないから?」 と自分を責めるようになる。 そんなとき、すがるようにして購読を申し込んだシニア世代向け雑誌の介護特集にこうあった。 子育ても大変だったけれど、介護も大変、でも 子育てと介護は同列には語れない。 子育てを終え、介護と向き合っている人生の先輩たちの言葉だった。 私は救われる思いがした。 未来へとつながって行く子育て、死を見つめ寄り沿う介護。 どちらも大変で、そして尊い幸せな経験だけれど、やはり同列では語れない。 もしあなたの近くに介護で疲れている人がいたら。 苦痛かもしれないけれどただただ話をきいてあげてほしい。 そして気の効いた言葉などいらないから、 「頑張ってきたね。頑張りすぎて、体、壊さないようにね。」と背中をさすってあげてほしい。 それだけで明日もまた頑張れそうな気がするから。
by mucco
| 2011-09-21 11:00
| 介護・ライフプラン
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