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2010年 04月 18日
4/15(木)ソワレ 渋谷・オーチャードホール 正式名称 スタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念 国立モスクワ音楽劇場バレエ 略して ダンチェンコ の公演を見てきました。 ダンチェンコはバレエ大国ロシアにあって、演劇性の高いバレエを売りとしているバレエ団です。 演劇バレエはちょっと・・・の私ですが、踊りと演技が自然と思えるほど拮抗し合いとてもスリリングな舞台で、しかも専属オーケストラのパワフルな演奏もあって、初見の私は大・大・大満足。 本当におもしろかった。 いや、おもしろかったと言うのはあまりにも救いようのないストーリーでしたが。 バレエと演技の両方を踊りを通じて融合させ表現する素晴らしさに、演劇バレエに対する見かたががらりと変わりました。 元・ボリショイバレエプリンシパル、セルゲイ・フィーリンがさっさと現役引退し芸術監督を引き受けたのもうなずける素晴らしいバレエ団です。 自分が知らなかっただけで、いいものを見せてくれるバレエ団がまだまだあるのだと驚いております。 『エスメラスダ』はビクトル・ユゴーの「ノートルダム・ド・パリ」が原作で、舞台背景は15世紀末のパリ。 対をなすガーゴイルのあるノートルダム寺院上階から畑の広がるパリの様子が一望できる(←もちろんエッフェル塔はない)背景や、いかにもゴシック建築らしい彫刻いっぱいの柱、寺院内に差し込むステンドグラス(のような照明の)光、そして圧巻は場面替えの時に下ろされる幕に一面描かれた薔薇窓。 非日常の世界にどっぷりつかれる舞台美術をつくりあげていました。 ガーゴイルとか柱の聖人彫刻とかよくできていたなー。 一幕ではエスメラルダの母・グドゥラとせむし男カジモドの演技力に圧倒され、町人やジプシーたちがワラワラどかどか出てきて踊り、ソリストたちが次々ビュンビュンまわり脚を高く上げるパワフルなキャラクターダンスにワクワクし、と同時にロシアバレエの層の厚さをひしひしと感じました。 エスメラルダ役のナターリヤ・レドフスカヤは「ダンチェンコの宝」と称される名ダンサーです。 演技と踊りが一体化しているとでもいうのでしょうか、とにかくすべてが自然で、超絶技巧の連続なのに、それが動きや演技の表現をしてしっくりなじんでいることに驚きました。 エスメラルダが恋するファビュス役はゲオルギー・スミレフスキ、非常に誠実そうな感じがしましたし、脚長~い。お付きの兵士たちもみなさん脚長~い。 このバレエ団は男女ともに細くて顔もキレイで容姿レベルが高いです。 (3月にグルジアとパリオペを見た後だから余計にそう思ったのかも・・・) 二幕の冒頭はファビュスの婚約者フルール・ド・リスの住む貴族の館での舞踏会。 こちらではパステルカラーのふんわりしたドレスを身に付けたいかにもクラシックバレエらしい端正な踊りを見ることができました。 世の中の汚いことを何も知らないままバラ色の肌で初々しく踊る高貴な身分の娘たち、という風情がとてもよく出ていて、一幕でのボロを着た町人やジプシーのパワフルな踊りとは対極的でおもしろかったです。 そして酒場でのジプシーダンスもよかった。 ソリストのイリーナ・ベラヴィナは背中も柔らかいし、美人でセクシーだし、ジプシー役みんなが自分のことを「あたい」っていいそうなハスッパな雰囲気を醸し出していて。 これがスタニスラフスキーメソッドか!というくらい酒場の飲兵衛一人ひとりまでちゃんと演技してました。 その酒場にファビュスがやってくるのですが、これが手当たり次第と言ってもいいほどの女好きで、ジプシーのお姉さんたちにもちょっかい出して、誠実そうなスミレフスキには合わないのでは?と思うほど。 それにしてもジゼルのアルブレヒトやバヤデールのソロルなどバレエの世界は多いですね、しょーもない男。 そのしょーもない男とエスメラルダが一夜を共にしようとすると、これまたエスメラルダに恋している悪司祭フロロが背後から忍び寄りファビュスを刺し、驚いて気絶したエスメラルダの手元にナイフを置いて立ち去り、そのあとカジモドが来てエスメラルダの手元のナイフをみて自分の主人フロロのものだと悟りそれを持って壁の影に隠れ、最後はファビュスのお付きの兵がやってくる、という怒涛の展開。 ものすごい緊張感。手に汗握るとはこのことか。 みんなバレエダンサーだよね??? 演技うますぎ。 それにしても、舞台両袖の壁がよくできています。 三幕は涙・涙のお話です。泣きませんでしたが。 エスメラルダは処刑台の広場に・・・ しかもむごいことにファビュス(生きてたのかい!)と婚約者フルール・ド・リスが足音も高らかに手を取り合ってその前を通りかかるのです。 それをみたエスメラルダが初めてファビュスに会ったときのダンスを力もなく(でもキレイに)踊るのですが、ファビュス、その踊りをぜーんぶ見てから、そしらぬ顔でまた婚約者の手をとり、通りすぎる。 こらー、アルブレヒトもソロルもちょっとは反省してたぞ! 失意のエスメラルダはそのあと生き別れた母(乞食で狂人)と再会、喜びもつかの間に母は死に、町人やジプシーが助けを求めてひざまつき祈る中エスメラルダも処刑台へと。 そしてノートルダムの上階で一人喜ぶ悪司祭フロロを、エスメラルダの死と恩人の悪を悲しむカジモドが突き落とし悲しみに叫ぶ・・・ んもー、誰も幸せにならない、なにからなにまでひどい話なのですが、でもやっぱりおもしろかったです。 幼馴染が小6の娘とマチネを見たそうで、娘の感想は 「子供の教育上よろしくない」そうです。ごもっとも・・・ 専属の国立モスクワ音楽劇場管弦楽団の演奏もすばらしかった。 普段みるバレエの日本のオケの2/3程度のメンバーでしたが、ダンサーと息のあった緩急に富み表情豊かな演奏で場面を盛り上げてくれました。 打楽器と管弦がロシアらしいパワフルさを、弦楽器は優雅さや悲しみを表現していてシビレました。 三幕のはじめに指揮者が各パートの責任者?を立たせて労っていたのには会場大拍手。 (ああいう場面ははじめてみたので感動しました。クラシックではよくあることなのでしょうか?) 3FLバルコニー席からはティンパニーのおじさんの頑張りがもれなく見れて、これもまたおもしろかった一因でしょう。 音楽、美術、照明、主役から端役までダンスに演技のレベルが高く、どれをとっても過不足なく調和している、去年12月のマリインスキー「眠り」以来の全幕バレエをみる喜びが全身を駆け抜けました。 全幕バレエはやっぱり総合芸術なのですね。 *あの演奏にあのキャラクターダンスだと「白鳥の湖」もおもしろかっただろうな。 時間がなくて行けなかったのが悔やまれてなりません。くぅぅぅぅ *専属オケ付にもかかわらチケットはKバレエより安かった。 オケは自前でないパリオペ来日公演とくらべたら半額。なのにこの充実度! 私が心配したところでどうなるわけでもありませんが、興行的には大丈夫だったのかなぁ、とちょっと心配しております。
by mucco
| 2010-04-18 22:47
| バレエ
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