ミシェル・ファイファー『My Funny Valentine』―映画「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」より

私的　My Funny Valentine　男性版の最高傑作がチェット・ベイカーだとすれば、女性版は映画「恋のゆくえ ファビュラス･ベイカーボーイズ [DVD]」
でのミシェル・ファイファーでしょう。
はい、この歌は甘く切なく語りかけるように歌って欲しいのです。スタンダードバラードを大声張り上げコブシきかせて朗々と歌い上げられるとちょっと興ざめ。
このMy Funny Valentine　は映画もサントラでもエンディングとして使用されていますが、なんともいえない切なさと優しさに溢れていて、最高の女優は最高の歌い手でもあるのだと、心を揺り動かされました。

あらららら、ちょっと色っぽい画像が張り付いてしまいましたが大人なら心配いりませんのでどうぞご覧ください。








劇中で歌っているMore Than You KnowやMakin'Woopee'もいい感じ。
発声法がどうとか、ジャズっぽくないとか、そんなのどーでもいいです。
歌は心で歌うもの。

ね？いい感じでしょ。

そしてこのファビュラス・ベイカー・ボーイズ　サウンドトラックは映画音楽として完成度の高い作品だと思います。
冒頭のJack's Theme (Main Theme from the Fabulous Baker Boys)なんて、トランペットがちょっとだけマイルスっぽくて、でも尖ってなくて、たまにふっと思い出すいい曲なのです。