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2009年 08月 15日
8月11日(火) 上野・東京文化会館 この日はBプロ最終日のせいか、ほとんどのダンサーたちが良い意味でリラックスし伸び伸びと踊っていました。 Aプロに比べてそれぞれのダンサーに合った演目だったのもあるでしょう。 特に第2部と第3部はドラマティックなコンテンポラリー作品とお祭りにぴったりな超絶技巧満載のクラシック作品が連続、そして最後はこれぞクラシックバレエ!と言わんばかりのラインの美し~いドン・キホーテで締めくくられ客席は歓声とためいきに包まれました。 フィナーレ最後は恒例の?手ぬぐい投げ。 白タイツの超美男子やクラシックチュチュを着たキレイなお姫様たちがとても楽しそうに手ぬぐいを遠くへ放る姿は、なかなかシュールでしたよ。 終わったかな?と思ったら、マラーホフとカレーニョが残って、二人してニカァっと笑い、衣装の内側に隠し持っていた手ぬぐいをさらにボコボコ投げていました。 この二人、噂にはきいていたけれどやっぱりおもしろーい。 特にマラーホフは大量に隠し持っていて最後は半狂乱状態で投げていました。彼の茶目っ気とサービス精神の表れでしょうね。 大満足の一夜でした。 心の宝物公演がまた一つ増えました。 では印象に残った作品を。 第2部、第3部はほとんどです。 第1部 『アレクサンダー大王』 振付:ロナルド・ザコヴィッチ/音楽:ハンス・ジマー フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルトバレエ)が上半身裸でキリリと引き締まっていて、わずかな動作もかっこいい。普段の立ち居振る舞いや踊りはおっとりというかもっさり気味だったので意外。 そして、なにかがビューンを走ってきてフォーゲルにダイブ! ブラトップに長い巻きスカートでエスニックな衣装のポリーナ・セミノーワ(ベルリンバレエ)、セクシーでかっこいい(ホレボレ) 前回の黒鳥PDDも強そうだったけど、今回はさらに大人っぽさも加わってシビれました。 二人で踊る姿は力強くしなやかな豹が戯れているようでとても美しかったです。 Aプロで踊った『マノン』寝室のPDDは仲良し兄妹の清らかな寝室風でいまひとつ色気がありませんでしたが、この演目は今の二人にぴったり合っていたのか見ていてちょっとドキドキ。 インタビュー等で知る限り、この二人は考え方もとても現代的なので、従来の「男らしさ・女らしさ」に縛られないコンテンポラリー作品が似合うのでしょうね。 二人の若々しいセクシーを満喫できるうれしい演目でした。 『パリの炎』 振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフ 2年前の『マリインスキー/ボリショイ ロシア合同ガラ』でボリショイバレエのオシポワ/ワシリーエフが跳んで跳んで回って回って大ウケだったこの作品(あれは爆発的に凄かった・・・遠い目)。 今回のマリア・コチェトコワ(サンフランシスコバレエ)/ダニール・シムキン(ABT)も跳躍や回転が得意なのできっと受けるだろうな~を思っていたら、やはり超・超絶技巧のオンパレードで客席騒然! 特にシムキンの゛540゛には黄色い歓声があがっていました。 後ろにいた某国内バレエ団のダンサーたちが「なにあれっ!!!」と驚き、 直後の休憩時間には「あの技、なに?はじめて見た!!!」という声があちこちから聞こえました。 普段ロシアバレエを観ないパリオペファンやロイヤルファン(←贔屓のカンパニーしか観ない人も多いらしい)には驚愕だったことでしょう。 私も去年ABT『海賊』でボリショイ出身のゲンナジー・サヴェリエフの゛540゛を見たときはあまりに凄すぎて笑っちゃいましたもの。 コチェトコワもオシポワほどではありませんが回る回る、90℃づつ向きを変えながらのフェッテにはびっくり! 可憐な容姿には似合わないほどのテクニシャンです。 ゛540゛カジョール・リヴァルタット 後ろ向きの姿勢から入り、半回転(180度)さらに1回転(360度)しているので、ABTの中では「540」と呼ぶことが多い。 第2部 全作コンテンポラリー作品でしたが、ごくごく一部を除き、どの作品も見入ってしまい、ため息モノの素晴らしさでした。 『ナイト アンド エコー』 振付:ジョン・ノイマイヤー音楽:イーゴリ・マルケヴィッチ 内容はよくわからないのですが、とにかくエレーヌ・ブシェの描き出すラインと指先・爪先までの表現力がとにかく美しく。 ブシェ、好きだわぁ(はぁと) もうノイマイヤーしか踊らないと思うけど、彼女の踊るプティやバランシンも観てみたい。 あぁ、美しいわぁ(はぁと) 『スリンガーランド・パ・ド・ドゥ』 振付:ウィリアム・フォーサイス/音楽:ギャヴィン・ブライアーズ アニエス・ルテステュ/ジョゼ・マルティネスのパリオペラ座バレエ長身エレガンスコンビの踊るフォーサイス。 フォーサイス作品のキリキリと乾いた鋭さがちょっと苦手ですが、この二人が踊るといい意味で柔らかくなるので好き。 これもなんだかよくわからないけれど心地よくて見入ってしまいました。 『白鳥の湖』第3幕より 振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー ドラマティック! 王子と愛人ロットバルト伯爵夫人(黒鳥)との秘密の夜会にオデット(白鳥)が突然現れ、3人の激しさと悲哀に満ちたパ・ド・トロワが踊られるマーフィ版「白鳥の湖」のシーン。 最初は、王子のソロに用いられるリリカルな曲に乗せて王子の取り合い、次にオデットの踊り、続いて「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」アダージョに合わせて王子とオデットのPDD、最後はルースカヤに乗せてのロットバルト伯爵夫人のソロ、と修羅場、緊張感、愛、悲哀がぎゅっと込められていました。 特にロットバルト伯爵夫人のルシンダ・ダンの激しさと絶望が伝わってきて切なくなりました。 来年の来日公演が楽しみです。 『マノン』より第1幕のパ・ド・ドゥ 振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ 英国ロイヤルバレエのラブラブペア、アリーナ・コジョカル/ヨハン・コボーによる、第一幕のマノンとデ・グリューが出会ったシーンの短いPDD。 この二人が踊るとほんわかと幸せいっぱいの優しい空気に包まれるので、それだけでもう何もいうことがありません。 『アパルトマン』より "ドア・パ・ド・ドゥ" 振付:マッツ・エック/音楽:フレッシュ・カルテット 舞台上に「ドア」だけがあって、シルヴィ・ギエムがトントンとノックしてはじまり、ドアの向こうのニコラ・ル・リッシュ(パリオペラ座バレエ)の手に連れ去られて終わるまで、不思議で、クスリと笑えて、大胆で、スピード感もあって二人の「動き」そのものに見入ってしまった楽しい作品。 『ベラ・フィギュラ』 振付:イリ・キリアン/音楽:アレッサンドロ・マルチェッロ バロック風?の音楽に合わせてマニュエル・ルグリ(パリオペラ座バレエ)がしなやかに、かつ歯切れよく美しく踊る。 しかしオーレリー・デュポン(パリオペラ座バレエ)が??? 重いというのとは違う、なにか言葉にできない違和感があるのです。 ルグリが素晴らしかっただけにちょっと残念でした。 こんなことを思うのは私だけかもしれませんが、オーレリーとルグリのペアってAプロで踊った『椿姫』のようなドラマティックな演目でさえもケミストリーが働かないというか、色気がないんですよね。 なんだか「お仕事でーす」で、踊る喜びが伝わってこない。 以前みたオーレリーとローラン・イレールの「ル・パルク」は生身の色香が漂っていたし、ルグリとモニク・ルディエールのペアは凄かったから、なおさらそう思うのか? 第三部 『海賊』 振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ ナターリヤ・オシポワ(ボリショイバレエ)/ レオニード・サラファーノフ(マリインスキーバレエ)、カンパニーは違えどロシアバレエが得意とするスペクタクルものです。 オシポワの身体能力の高さはいまさら驚くまでもないのですが、以前のゴムまりのような体がこの2年の間にほっそりとしなやかになり、加えて動きが洗練され女っぽくなったような気がしました。 若手の成長は見逃せないですね。 サラファーノフは細~いアリ。こんな細い奴隷は初めて見たかも。 マネージュの中にトゥール・ザン・レールを入れて、これがすごく高い位置で、たしか前出の540もやっていたような。 そんな超絶技巧を「どうだー」と押し付けがましくなく、さらっと普通にやっちゃうところがマリインスキー・クオリティ。 これらの超絶技巧はロシア(含、旧ソ連)の民族舞踊にルーツがあるらしいので、バレエ学校ではキャラクターダンスとしてしっかり教えるんだろうなぁ。 『ル・パルク』 振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:ヴォルフガング・A.モーツァルト ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキーバレエ)/ ウラジーミル・マラーホフ(ベルリンバレエ)による濃厚な「解放」のPDD。 以前みたO・デュポンとL・イレールのパリオペらしい抑えた「解放」PDDも切なくて大好きですが、 いやぁ~、生身の女を踊らせたらヴィシニョーワの右に出るものはいない、と今回確信しましたわ。 表現力をはるかに超え、内側の「女」があふれ出てくる凄さ。 (普通はあそこまでさらけ出して踊ることなんてできないと思うのです・・・) キスをしたままマラーホフがヴィシニョーワをくるくる振り回すところなんて、ヴィシニョーワがマラーホフの生気を吸い取っている感じで、まさにVampという言葉がぴったり。 マラーホフはマラーホフで、彼女のすべてを承知の上で、わざと生気を吸い取らせてあげているというのでしょうか、静かで熱~い感じがなんともエロティックでした。 ル・パルクの全幕は衣装がムダに豪華で大きく見るのがつらいですが、このシーンだけはシンプルなYシャツパジャマで、魂をむき出しにして踊る感じが好きなので本当にうれしい。 終演時、混雑している出口で並んでいると、 「エロかったわねぇ。初めてマラーホフに男を感じてドキドキした」と前にいた人たちが会話していて、思わず大きくうなずいてしまいました。 『ブレルとバルバラ』 振付:モーリス・ベジャール/音楽:ジャック・ブレル、バルバラ はっきり言ってエリザベット・ロスもジル・ロマンもそしてこの演目も好みではありません。 なのに見入ってしまいました。 なぜならエリザベット・ロスの音楽性が素晴らしいから。 音と動きがぴったりと合い、それがあまりにも自然なのです。 さすが、踊りこんでいるだけあるなと。 『エスメラルダ』 振付:マリウス・プティパ/音楽:チェーザレ・プーニ 英国ロイヤルバレエのタマラ・ロホ/フェデリコ・ボネッリのペア。 この日のロホのテクニックは凄かった。 今のロイヤルバレエには 宝(=ロホ)の持ち腐れのような気がしてなりません。ふふふ。 アダージョでは10秒くらいアティチュードをキープしたり、コーダではトリプルフェッテは当たり前、5回転が1回とか、どんどん向きを変えながらのダブルフェッテとか。 ボネッリがヴァリエーションの際、派手に転んでしまったのだけれど、ロホの超絶技巧がすべてをないことにしてくれました。 ただ一つ残念だったのが、エスメラルダのバリエーションで4回?5回?ピルエットを回るため、タンバリンが演奏に合っていなかったこと。 ヴァリエーションはテクニックを見せ付けるよりも、音にしっかり合わせて踊ったほうが美しいと思うのだけれど、観客も喜んでいたし、祭だから、まっ、いいか! 『オネーギン』より第3幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー クランコ作品の本家本元シュツットガルトバレエのマリア・アイシュヴァルト/フィリップ・バランキエヴィッチが踊るドラマティックな場面。 揺れ動きながらも毅然と決別するタチアナの心情が、アイシュバルトの繊細で情熱的な表現力から伝わってきましたし、対するバランキエヴィッチのオネーギンも終盤に近づくにつれてだんだん惨めになっていくので、どんどん作品のなかに引き込まれてしまいました。 この日No1をあげたい。 ブラボー! 『ドン・キホーテ』 振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクス 幕が開いたとたん、スヴェトラーナ・ザハロワ/アンドレイ・ウヴァーロフ(共にボリショイバレエ)の華やか~で美しかったこと! 咲き誇る大輪の薔薇のように堂々と、そしてキラキラしていて、一瞬、金粉が舞っているかと思ったわ。 Aプロでは調子の悪そうだったウヴァーロフもこの日はニコニコと、その長~い長~い手脚を伸ばし舞台所狭しとマネージュ。 そして驚いたことにザハーロワがバランスもフェッテもいつもよりがんばっていましたよ。 オシポワやロホに触発されたのか、世界の舞姫の意地なのか、トリをつとめる責任感からか。 いやー、びっくり。 高い位置でのリフトも、思い切りのよいフィッシュダイブもキレイにきまっていました。 ポーズや技のプリパレーリョンからぴったりと二人の動きがシンクロしているし、また音を最大限に使って指先爪先までコントロールしていたし、なにより二人の描き出すラインの美しいこと。 AB両プロで一番美しいクラシックバレエだったと思います。 『ブレルとバルバラ』のロスの音楽性の素晴らしさにホレボレしているときにふっと気づいたこと、 それはオーレリーへの違和感=音楽性の違いということ。 なんだかよくわからないながらも見入ってしまった作品は、どれも振付と音楽とダンサーの音楽性がぴったり一致していたのかなと。 逆に第一部で『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』を踊ったマリアネラ・ヌニェス(英国ロイヤルバレエ)はテクニックも申し分なく丁寧に踊っていたにもかかわらず、この作品の持ち味でもある軽やかに風を切るような疾走感が全くなく、もったりとしていて残念だったのです。 これはきっとバランシン作品と彼女の音楽性の違いなのでしょう。 (さらにこの作品は細くて長い手脚も必要。小柄ダンサーでも前回のコジョカルのはとても良かった。) 改めて音楽性の大切さを知った一夜でもあります。 さてとお次はガラに続きます。
by mucco
| 2009-08-15 22:00
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